小さな頃から特にやりたいこともなく、将来の夢もなかった私。
子どもが好きというわけでもなく、先生という職業に憧れもなく…まさか、保育士になるなんて、自分でもびっくりです(笑)
そんな私が保育の仕事を選ぶことになったきっかけについてお話します。
保育職を目指したキッカケ
幼い頃から、「せんせーになりたい!」なんて思ったことは一度もありませんでした。
「子ども大好き!!」なんて思ったこともありませんでした。
高校3年生で進路を決めるときに、大学へは行こうと決めていたのですが、将来の夢も勉強したいことも何もなく…
そんなとき、進路説明会で、教育系の大学が来ていたので、なんとなく話を聞いてみたのです。
教育学部にいくと、造形やピアノ、運動遊びなどが学べることを知りました。
「法律とか経済とか勉強するより、楽しいかもしれない!!!」
「しかも、受験科目も他の学校より少ない!!」
そんなノリで進路を決めました。
保育の勉強は楽しかった
ノリで選んだ教育学部でしたが、勉強は本当に楽しかったです。
人間が生まれてから、その成長について学べるんですもの。
すべての人に関わる過程が学べるって、すごいですよ。「教育」って、全人類がお世話になるものですから。
教育実習は人生の分かれ目
そんな中、保育職を目指す学生にとって必須である、教育実習を経験しました。
正直、実習は「人生でつらかった時期ベスト3」に入るレベルできつかったです(笑)
実習を経験して、「私にはこの仕事無理だ…」と、保育職を目指すのをやめる友達も多数いました。
…しかし、私は実習で運命の出会いを果たします。
実習中、年長クラスで女の子2人が、わりと激しめなガチゲンカをしていたんです。
ケンカの仲裁に慣れていない私は解決できるはずもなく、ただオロオロ…。その間に事態は悪化。
「あんたとはもうクチ聞かないからね!!!!」
女子2人の冷戦が続きました。
そこへ、一部始終を見ていた3人目の女子が登場。
「ねえ、○○ちゃん、△△ちゃん、もうなかなおりしようよ!
このままおうちにかえっちゃったら、こころのなかが、まっくろで、きもちわるくなっちゃうよ?
いま、ごめんねっていえたら、あしたはきっと、きれいなこころでいられるとおもうの。」
…という天使のささやきが!!!
私の心はこの天使に撃ち抜かれました。
子どもって、なんてすごい生き物なんだろう…。なんてピュア&アーティスティック…。
こんなピュアな存在たちと毎日関われる仕事って、ぜったい素敵な仕事に違いない!
この実習を通して、私の心は「子ども」に持っていかれたのでした。
決定打は家庭教師のバイト
大学時代に始めたのが、家庭教師のアルバイトでした。
4年間で小中学生を何人か受け持ったのですが、そこで衝撃を受けたのは、ものすっごい悩んでいる中学生が多いということ。
いじめを受けている子、不登校の子…すごく辛そうでした。みんないい子なのに、なんでこんなことが?!
幼少期にはみんな無邪気に遊んでいたのに、10年後、こんな思いをするなんて…と思ったら、とても切なかったのです。
そんな経験があって、人生の基盤を育てる幼児期に、「生きる楽しさ」を伝えたい!と思ったことが、保育職を目指すきっかけでした。
憧れをもってこの仕事に就いた人から見たら不純な理由ですが(笑)、きっかけはどうあれ、私はこの仕事ができて本当に幸せでした。