こんにちは!保育士・心理士として、保育と療育の両現場で働くシロクマ先生です。
この記事では、1歳児・7月の月案(月間の保育指導案)の文例をご紹介します。
水遊びやプールなどが始まることの多い7月。危険に最大限注意しながら、子どもたちが安全で楽しく過ごせるような保育を心掛けて毎日を過ごしていきましょうね。
目次
1歳児の月案・7月の作成ポイント
☆何でもやりたい、できるという子どもの気持ちを尊重し達成しやすい環境にしよう。
☆見通しをもてるような声かけを心掛けよう。
☆導線を考えて、環境を工夫しよう。
☆自分でやりたい気持ちを大切にし、十分取り組めるようスペースの確保と余裕をもった時間配分を心掛けよう。
保育目標
- 夏期の保健衛生や安全に留意し、健康で快適に過ごせるようにする。
- 簡単な身のまわりのことを、「自分からしてみよう」とする気持ちの芽生えを大切にする。
先月の子どもの様子
- 少しずつ、友だちや友だちの遊んでいるおもちゃや、気に入った絵本に興味を示して近づくようになった。
- 友だちのものを取ったり押したりなどのトラブルも、見られるようになってきた。
7月の行事
- 誕生会
- 身体測定
- 避難訓練
- 七夕会
- 水遊び
7月おすすめ絵本
『きゅっきゅっきゅっ』作:林 明子
保護者との連携
- 夏に多い感染症について知らせ、水あそびの可否など健康状態を共有する。
- 送迎時や連絡帳により園と家庭が発育について共通理解を図りながら、信頼関係を深めていく。
食育
- 自分からどの食材も食べようとする。
- みんなと食べる楽しさを味わいながら食べる。
体調管理・保健および安全
- 気温や湿度に注意し、水分補給をとり熱中症予防に努める。
- 水あそびの水温管理や職員配置など、安全に考慮する。
職員間の連携
- 暑さによる食欲減退や体調を崩すこともあるので、ひとりひとりの様子を担任間で伝え合う。
- 水あそびをスムーズに行えるよう、手順や役割を確認していく。
養護
〇生命の保持
ねらい
- 暑い日は水分や休息を十分にとり、快適に過ごせるようにする。
- 保育者に誘われて、トイレで排泄しようとする。
予想される子どもの姿
- 暑さによる疲れから、気持ちが崩れることがある。
- 自分から「トイレに行きたい」と話す子もいる。
配慮および援助
- 気温などに注意し、戸外での遊びの時間などの調整をしっかりする。
- ひとりひとりの排尿感覚を担任間で共有し、声を掛け合う。
〇情緒の安定
ねらい
- 自分でしようとする気持ちを十分に受けとめられながら、子どもが安心して自分を出していけるようにする。
- ひとり遊びを遊び込むことで、満足して楽しむ。
予想される子どもの姿
- うまくできないときは、怒ったり泣いたりしながらも自分でやろうとする。
- おもちゃをひとりで「使いたい」と、独占しようとすることがある。
配慮および援助
- 子どものやりたい気持ちに寄り添いながら、見守り時には手伝うことで納得できるようにかかわっていく。
- ひとりで集中して遊び込めるような環境も設定しておく。
教育
〇健康
ねらい
高:様々な食材や味に慣れながら、自分で食具を使って食べることを楽しむ。
中:シャツやズボンなど、簡単な衣服を自分で着ようとする。
低:促されて食事前や遊んだあとに手洗いをしようとする。
予想される子どもの姿
高:自ら意欲的に、食具を使って食べる。
中:うまくできずに、気持ちが崩れる時がある。
低:自分から、すすんで手洗いをしようとする。
配慮および援助
高:食具の正しい持ち方も伝えながら、楽しく食べられるようかかわる。
中:自分でしようとする姿を見守り、できない時はさりげなく手を添えるようにする。
低:子どもの食べる意欲に共感し、しっかりそしゃくができるように声をかけ、よくかんで飲み込むように見守る。
〇人間関係
ねらい
高:保育者の仲立ちにより「貸して」など友だちとのかかわり方を知る。
中:保育者や友だちと一緒に自分の好きなおもちゃで遊び、水あそびに興味をもち、 水に触れようとする。
低:友だちの持っている物に関心をもち、保育者を介してかかわってあそぶ。
予想される子どもの姿
高:「貸して」など自分から友だちに、気持ちや思いを伝える。
中:様々なものに関心を示し、積極的に取り組もうとする。
低:友だちに関心を持つようになり、関わろうとする。
配慮および援助
高:状況に応じた言葉を使って見本を示すなど、言葉のやりとりを丁寧に伝えていく。
中:子どもの興味関心が広がるよう、保育者が仲立ちをしながら一緒にかかわれるようにしていく。
低:子どもの伝えようとする気持ちを受けとめ、ことばをかけたり代弁したりして、やりとりができるようにする。
〇環境
ねらい
高:水あそびに興味をもち、水に触れたりすることを喜ぶ。
中:積み木を高く積んだり、並べることを楽しむ。
低:保育者が見えるところで、走ったり玩具を使ったりしてあそぶ。
予想される子どもの姿
高:水の感触や冷たさを楽しむ。
中:自分でできると、保育者にできたことを教えたりする。
低:全身を使った遊びを楽しいと感じ、何度もやろうとする。
配慮および援助
高:危険に十分配慮し、安全に楽しめるよう担任間で声を掛け合っていく。
中:子どもの「できた」に共感し、達成感を味わえるようなかかわりをしていく。
低:プールの横にたらいを置き、友だちの姿を見ながら玩具で水あそびを楽しめるようにする。
〇言葉
ねらい
高:簡単なことばや身振りで、思いを表現しようとする。
中:「ワンワン・ニャーニャー」などの重ねことばで表現してあそぶ。
低:保育者の問いかけにうなずいたり、表情で示したりする。
予想される子どもの姿
高:自分の考えを、自分の知っている言葉で伝えようとする。
中:友だちと、言葉のやりとりを楽しむ。
低:保育者の顔を見て、自分の思いを伝えようとする。
配慮および援助
高:子どもの伝えようとしていることに気づき、丁寧に対応していく。
中:様々な言葉を聞かせながら、獲得語彙を増やせるようかかわっていく。
低:子どもの思いに共感し、伝えたかったことを言葉で返しながらかかわっていく。
〇表現
ねらい
高:音楽に合わせて動物になりきったり、からだを自由に動かしたりして遊ぶ。
中:音楽を喜び、 保育者の動きをまねて踊ろうとする。
低:保育者と一緒にからだを動かしたり、手あそびをしたりして楽しむ。
予想される子どもの姿
高:自分で考えた動きを楽しんだりする。
中:保育者や友だちの様子を見て、一緒に体を動かして楽しもうとする。
低:自ら関心を示し、一緒に体を動かそうとする。
配慮および援助
高:子どもの自由な踊りや動きを尊重しながら、楽しく取り組む。
中:わかりやすい動きの見本を見せながら、一緒に楽しむ。
低:子どもが十分に自由に体を動かせるよう、危険に配慮しながら環境を整えて行う。
保育者の評価・反省(振り返り)
- 快適に過ごせるように健康状態に気をつけ、ゆったりと快適に過ごせるよう配慮したか?
- 夏のあそびや水あそびを十分楽しめるような環境づくりや、かかわりを工夫できたか?
- 子どもの思いを受けとめ、自分でやろうとする気持ちを大切にし保育を進められたか?
クラスや園によって月案は異なるもの♪
違う月の内容なども参考にしながら、子どもたちの発達状況やクラスにいる子どもたちの月齢に合わせて作ってくださいね。
7月のおたより文例はこちら
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