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私が保育の仕事を始めた頃からずっと思っていたこと…
保育室の飾り、必要ですか?(笑)
正確にいうと、壁面飾りが必要か?というより、何時間もかけて、画用紙で立派な壁面飾りをつくる必要があるのか?ということ。
私が以前つとめていた幼稚園では、1~2か月に1度、保育室の窓飾りを変えなくてはいけない決まりでした。
6月には梅雨らしい飾りを…
7月には夏っぽい飾りを…
9月以降は秋らしく…
それに加え、新年度は誕生日表も…
つくる作業自体は嫌いではないので、これでお金をもらえるならやりますが、壁面飾りづくりは勤務中にはできませんでした。すべて持ち帰って、家で作業をしていました。
貼り替えの時期は、土日休みなんて無いも同然。大量の飾りづくりで5~6時間はかかっていました。『保育士は持ち帰りの仕事が多い』なんて言われますが、その正体がこんな飾りづくりだったりします。(もちろん他の仕事もあります)見栄えが悪いと作り直しさせられることもありました。
『どれだけ装飾をつくるか』という負担は園によってかなり異なると思いますが、もしこの作業に月何時間も費やしている園があるなら、まず切り捨てていい仕事だと思っています。
私たち保育士、幼稚園教諭の役目は、主に子どもと関わり、その成長を促すことだったり、子育て支援だったりするわけで、画用紙職人ではない!!!と、思うわけです…。
ということで、まず壁面装飾が存在する意味を考えてみました。
〈私が考えるお部屋飾りの役割〉
- 保育室の雰囲気を明るくする。
- 子どもが親しみやすい環境づくり。
- 動植物への愛護心を育てる。
- 季節感を出す。
- 子どもの興味・関心を引き出す。
どうでしょう?他にもあるかもしれませんが、すべて他のもので代用できると思うのです。保育室の雰囲気を明るくし、親しみやすい環境をつくるのなら、子どもと一緒につくった簡単な輪飾りでも、100均の装飾グッズでも、イラストのカラーコピーでも良くないですか?
5時間の手作業が、カラーコピーでいいなら10分で終わる…。
本物のお花を飾っても素敵ですよね。
季節感だったり、動植物との親しみだったりは、本物に触れる時間を増やせばいいのでは?と思います。
…正直、何時間もかけてつくった壁面装飾、子どもたちに気づいてほしい!気に入ってほしい!と思うのですが、意外にも食いつかない(笑)張り替えたことさえ気づかない子どもも多数…。本物の動物や植物には飛びつくんですけどね。
ちなみに次につとめた保育園では壁面装飾の文化がなく、持ち帰りの仕事、残業共に、かなり軽減されていました。行事のときは多少飾りますが、前につくったものをラミネートし、使いまわしていました。まだ、壁面装飾に時間をとられて苦戦している先生方がいるならば、ぜひ見直してほしい仕事のひとつですね。