4月に年長クラスになってから1年を共に過ごしてきた子どもたち。小学生になるのも目前になり、泣いたり笑ったりする顔を見られるのもあと少しとなりました。
4月から1年生になる子どもたちへ伝えたい、大切なメッセージのこもったおすすめ絵本4作品をご紹介します。
目次
卒園に向けて意識したいこと
年が明けてから、小学生に向けての活動も増えてきたのではないでしょうか?日常の業務に加え指導要録なども多く、あれもこれもとやることがいっぱい。気持ちに余裕のない担任の先生も多いでしょう。
心配と忙しさのあまり「そんなことでは1年生にはなれないよ」「もうすぐ1年生になるのにこんなこともできないの」など、つい厳しく言いそうになることはありませんか?
この時期の年長クラスの先生の忙しさも十分にわかります。けれど子どもたちにはポジティブな声かけを心がけたいですね。
また、子どもたちは1年生になる期待と不安から。ふわふわした気持ちになる時期でもあります。思いがけないケガにつながりかねないので、外遊びを多く取り入れ、気持ちがリフレッシュするような活動を多く取り入れたいですね。
保育で意識したいこと
- 1年生になるのが楽しみになるようなポジティブな声かけをする
- 気持ちが不安定な子も多いので、短い時間でも外遊びを取り入れる
- 子どもたちが自分で考えて行動できるよう、1日のスケジュールを紙などに書いてわかりやすくする。
ねらいの例
- 小学生になる喜びを知り、卒園式まで期待感を持って過ごせるようにする
- 体だけでなく、心が大きくなるということはどんな風なのか理解する
- お世話になった先生やお父さんお母さんへ感謝の気持ちを持つよう働きかける
- 友だちと毎日会えなくなっても、ずっと友だちでいることを伝える
卒園おすすめ絵本1「おおきくなるっていうことは」
作 中川ひろたか 絵 村上康成 童心社
あらすじ
ピーマン村シリーズの絵本です。お茶目な園長先生とともに「大きくなるっていうことは〇〇なこと」と、子どもにも分かりやすい言葉でつづられています。体が大きくなるのが大きくなることなのかな?大きくなるには何が大切なのかな?とやさしく語りかけてくれる絵本です。
おすすめポイント
年長クラスになると、大きくて強いのがかっこいいという価値観になる子が増えてきます。体が大きくなればそれでいいのかな?大きくなるってどんなことなのかな?目に見えにくい心の成長も大切なんだよと優しく語りかけてくれる絵本。

卒園おすすめ絵本2「ますだくんのランドセル」
作絵 武田美穂 ポプラ社
あらすじ
ますだくんは5人兄姉の4番目の男の子。お姉ちゃんの赤いランドセルが大好きで、入学式の日はお姉ちゃんのお下がりのランドセルで登校します。自分はこう思うと主張できる、ますだくん。赤いランドセルにした理由が描かれています。
おすすめポイント
男の子だから、女の子だからではなく自分はこうしたい、こう思うと伝えることの大切さが伝わってくる絵本です。自分らしさってなんだろう、こうでなければならないという思い込みが、ちっぽけなものに感じられる絵本です。
卒園おすすめ絵本3「あなたのすてきなところはね」
作 玉置 永吉 絵 えがしら みちこ
あらすじ
「あなたのすてきなところはね」という魔法の言葉で、小さなこの素敵なところを伝えていく絵本です。水彩タッチの優しい絵がほっこりとした気持ちになります。
おすすめポイント
毎日一緒にいると、改めて素敵なところを伝えるのは照れくさいですね。小学生に向けて期待と不安が入り混じる中で、あなたはかけがえのない存在なんだよというメッセージを伝えてくれます。

卒園おすすめ絵本4「がっこうでトイレにいけるかな?うんこのえほん」
作 村上 八千世 絵 せべ まさゆき
あらすじ
小学校になると和式便所が多く、戸惑う子も多いのではないでしょうか?この絵本を読んでおくと、いつトイレに行ったらいいか、もしトイレで失敗したらどうしたらいいかが書かれています。最後の原寸大和式便器ポスターが好評な絵本です。
おすすめポイント
子どもたちの大好きなうんち、おしっこの話題。小学校に上がると気になるのがトイレ問題。「いつ行けばいいのか?」「授業中トイレに行きたくなったらどうしたらいいのか」が、予備知識として学べます。きっと読んでいる間は、ニタニタと笑いながら聞いている子も多いでしょう。

まとめ
卒園式に向けて読みたいおすすめ絵本をご紹介しました。卒園式前は卒園式の練習や思い出の品作りなどやることも多く、日々バタバタと過ごしがちですね。スキマ時間に絵本を読んで、子どもとほっこりした時間を過ごしましょう。