こんにちは!保育士・心理士として、保育と療育の両現場で働くシロクマ先生です。
この記事では、1歳児・6月の月案(月間の保育指導案)の文例をご紹介します。
雨が降ることが多い時期。戸外で十分に体を動かして遊ぶことができないので、安全な環境の中で楽しく過ごしながら、貴重な戸外遊びを十分に活用できるような保育活動を心掛けましょう♪
目次
1歳児の月案・6月の作成ポイント
☆子どものやりたいという意欲や、ひとりでできたという喜びを大切にしたかかわりを心がけよう。
☆汗をかきやすく疲れやすいので、休息や水分をこまめにとるなど体調管理に配慮しよう。
☆梅雨の時期ならではの、季節を感じられるあそびを取り入れていこう。
保育目標
- 梅雨の時期を考慮しながら健康状態を見守り、 快適に過ごせるようにする。
- 保育者のことばかけなどにより、身のまわりのことを自分でしようとする。
先月の子どもの様子
- 食事の準備を始めると、 イスに座って待ったり手づかみやスプーンを使って、こぼしながらでも自分で食べようとする姿が見られた。
- 母子分離の際に泣いて登園した子も、 自分の好きな絵本や玩具を見つけて遊ぶ姿もみられるようになった。
- どの子も喜んで戸外 に出て、 砂遊びや手押し車で遊んだり、 園庭内で興味ある場所を見つけ、虫を見たり草花に触れたりして散策する姿が見られた。
6月の行事
- 誕生会
- 身体測定
- 避難訓練
- 歯科検診
- 保育参観
- 保護者会
6月おすすめ絵本
『あーんあん』作:せな けいこ
保護者との連携
- 季節の変わり目のため、家庭との連絡を密にしひとりひとりの体調を把握していく。
- 汗をかきやすくなるので、気温の変化や活動に応じた調節しやすい衣服を用意してもらう。
食育
- 食具に関心を持ち食べようとする。
- 様々な食材の触感などを知る。
体調管理・保健および安全
- 気温や湿度の差が大きくなるので、衣服の調節や体調変化に気を配る。
- 雨の日が続き室内での活動が増えるので、安全管理について周知する。
職員間の連携
- 子どもの様子や成長段階を把握し、変化があれば柔軟に対応していく。
- 子ども同士のトラブルによるケガ防止や、子ども同士のかかわりを見守り、安全に活動できるようにする。
養護
生命の保持
ねらい
- 手を洗う、口を拭いてもらうなど、 清潔にする心地よさを感じられるようにする。
- 手づかみやスプーンを使って、こぼしながらも自分で食べようとする。
予想される子どもの姿
- きれいにしてもらったことを喜ぶ。
- 自分で意欲的に、食事を食べようとする。
配慮および援助
- 子どもの要求に応じて手伝ったり、励ましたりしながら自分でしようとする気持ちの芽生えにつなげる。
- 自分で食べようとする気持ちを大切にしながら、スプーンを持ったときにさりげなく手を添えて持ち方を知らせていく。
情緒の安定
ねらい
- 子ども一人ひとりの気持ちを十分に受けとめ、安心して生活できるようにする
- 保育者に見守られながら、いろいろなものに興味を示し探索活動を楽しむ。
予想される子どもの姿
- 自分の思いや気持ちを泣いたりして、保育者に伝えようとする。
- 自分からいろいろなものに、興味を示し触ったりする。
配慮および援助
- 子どもの思いや言葉に 「そうね、○○ねぇ」 と同じように答えたり代弁しながら共感し、 伝えようとする気持ちを大切にしていく。
- 安全な環境の中で、子どもの興味関心が十分に満たせるようにする。
教育
健康
ねらい
高:手や指先を使った微細運動あそびを楽しむ。
中:上る・降りる・跳ぶ・くぐるなどの運動あそびを楽しむ。
低:安全な環境の中で自由にからだを動かして楽しむ。
予想される子どもの姿
高:指先を使ったあそびや、見立てあそびを楽しむ。
中:体を動かして遊ぶことを楽しむ。
低:周りのものに興味を持ち探索する。
配慮および援助
高:指先を使って楽しめるおもちゃを用意する。
中:危険に配慮しながら、戸外や広い場所で十分に体を動かせるようにする。
低:身のまわりの物を点検し、 安全に好きなあそびを自由にできるようにする。
人間関係
ねらい
高:保育者と一緒に簡単なごっこあそびや、やりとりを楽しむ。
中:保育者や友だちのしていることに関心をもち、友だちと関わってあそぶ楽しさを知る。
低:保育者に自分の思いや欲求を受けとめてもらいながら安心する。
予想される子どもの姿
高:保育者に「どうぞ」など、自分からものを渡したりして一緒に遊ぶ。
中:友だちのしているおもちゃをとろうとすることもある。
低:保育者に泣いて訴えたり、そばにきて抱っこを求めたりする。
配慮および援助
高:ごっこ遊びが発展するよう、いろいろなおもちゃを用意しておく。
中:子ども同士でもやりとりを楽しめるよう仲立ちしていく。
低:子どもの伝えたい気持ちに共感したり代弁したりしながら、かかわっていく。
環境
ねらい
高:戸外で自然物に触れたり、体を動かしたりして戸外遊びを楽しむ。
中:梅雨ならではの身近な生きものを、見たり触れたりして親しみをもつ。
低:保育者に見守られながら、玩具や身のまわりの物でひとりあそびを十分に楽しむ。
予想される子どもの姿
高:虫を見たり草花に触れたりして散策する。
中:戸外での動植物に関心を示し楽しむ。
低:好きなあそびを十分に楽しむ。
配慮および援助
高:危険のないよう、安全な環境の中で自由に楽しめるようにする。
中:口に入れるなど衛生面や危険に注意しながら、子どもの興味に共感しながらかかわる。
低:子ども同士の距離をとるなど、一人遊びが満足にできるような環境を整える。
言葉
ねらい
高:保育者を介して、生活やあそびのなかで簡単なことばのやりとりを楽しむ.
中:名前を呼ばれて返事をしたり、指さしや身振りなどで思いを伝えようとする。
低:喃語などの伝えようとしている言葉をやさしく受けとめてもらいながら、発語や保育者とのやりとりを楽しむ。
予想される子どもの姿
高:保育者の言葉をまねようとする。
中:生活で使っていることばを聞き分けたり、 指さしや身振りなどで意思を表そうとする。
低:保育者に自分の気持ちを言葉で伝えようとする。
配慮および援助
高:聞きとりやすい話し方を心がけ、子どもが話しかけたくなるような雰囲気をつくっていく。
中:指さしや言葉などで伝えようとしているときは、伝えたい気持ちに共感し受けとめてもらえた喜びを感じられるようかかわる。
低:子どもの伝えたい言葉を代弁したり共感しながら、かかわる。
表現
ねらい
高:季節の歌を聴いたり、からだを動かしたりすることを喜ぶ。
中:いろいろな素材を使って、感触あそびを楽しむ。
低:保育者の歌を楽しんで聞いたり、歌やリズムに合わせて手足を動かしたりして楽しむ。
予想される子どもの姿
高:戸外でかけっこやジャンプなど、 全身を使ってあそぶことを楽しむ。
中:いろいろな素材を使って、 感触あそびや指先を使ったあそびなどを楽しむ。
低:保育者の歌を聞いて笑ったりする。
配慮および援助
高:子どもの行動やあそびを見守りお互いの気持ちを汲みながら、危険なときには止めたりしていく。
中:色々な感触遊びが楽しめるよう、様々な素材を用意しておく。
低:子どもが親しみやすい曲など用いながら、楽しめるようにする。
保育者の評価・反省(振り返り)
- 子どもひとりひとりの体調に留意し、 健康に過ごせるよう配慮できたか?
- 身のまわりのことを自分でしようとする気持ちを大切にし、適切な援助ができたか?
- 言葉でやりとりをする喜びや、会話する楽しさが感じられるよう、言葉を補足しながら仲立ちや援助ができたか?
クラスや園によって月案は異なるもの♪
違う月の内容なども参考にしながら、子どもたちの発達状況やクラスにいる子どもたちの月齢に合わせて作ってくださいね。
6月のおたより文例はこちら
-
6月おたより・クラスだより文例―書き出し/子どもの姿/締めの挨拶【年齢別】
こんにちは。ライターの平あかりです。この記事では保育園勤務17年の経験とライターの知識を生かした、クラスだよりの文例とクラス作りのヒントをご ...
6月の製作はこちら
-
梅雨製作&室内遊びまとめーねらいの例・年齢別の活動紹介ー
こんにちは!ぽっくる先生(poccle_hoiku)です。 雨が多く室内での活動が増える6月。 毎日同じ活動をするわけにはいかないし、外で発 ...