こんにちは!保育×環境について発信している、かのんです。
みなさんは、ストローが鼻に刺さってしまったウミガメや、ビニール袋で口が塞がれてしまった海鳥の写真を見たことがありますか?
近くに海はないし、海にポイ捨てはしていないから関係ないのかな?と、思うかもしれません。
距離に関わらず、実は私たちと関わりが多いのが、この海ゴミ問題。
今回は、子どもたちとビーチクリーン活動をしている経験を交えて、海ゴミと私たちの関係性について説明します。
目次
海ゴミはどこから来て、誰に、どのような影響を与える?
海に落ちているからといって、海でポイ捨てされたゴミだけではないのが海ゴミ。
実は、海ゴミの8割が街から来ているといわれています。
街に捨てられたものや、ゴミ袋からはみ出たもの、処理しきれなかったものが風に飛ばされたり、雨で流れて排水溝にたどり着くことで、まずは川へ流れていきます。
そんな海ゴミは、魚や様々な生き物、そしてわたしたち人間にも影響を与えています。
「え…?生き物だけでなく人間にも影響があるの…?」と、驚かれた方もいるのではないでしょうか。
そうです…!わたしたち人間が出したゴミは、めぐりめぐって自分たちにもかえってきているのです!
細かく砕かれ小さくなったマイクロプラスチックを、小さな魚がエサと間違えて食べ、大きな魚がその小さな魚をエサとして食べる。
その大きな魚を、わたしたち人間が食べているのです。
なんと人間は、1週間にクレジットカード1枚分のプラスチックを体内に入れているのだとか…
プラスチックは、胃や腸を通って排出されていきますが、元々含まれている成分や、表面についた有害物質は体内に取り込まれ、体に吸収されることもあるといわれています。
海ゴミの種類
次に、海ゴミにはどのようなものがあるのかを、具体的な例を出しながらご紹介しますね。
1.ビン/缶/ペットボトルやビニール袋/タバコの吸殻
多く見受けられるのが、これらの身近なもの。人間の心理であるのか…見えない場所へ捨てられていることが多いのが現状です。
2.おもちゃ
実際にビーチクリーンをしていると、遊び終えたおもちゃが落ちてることもしばしば…!じょうろや、シャボン玉のケース、時にはアイロンビーズが落ちていることもあります。
海でアイロンビーズをすることは、なかなか無いですよね。海ゴミはその場で出るゴミだけではないということが、よくわかります。
3.マイクロプラスチック
大きなゴミは落ちていないな〜と砂浜をよーく見てみると、細かいカラフルなものがたくさん!!
波や砂にもまれ、強い紫外線を受けることでプラスチックが砕かれ、直径5ミリ以下となったマイクロプラスチックというものです。このマイクロプラスチックを生き物が餌と間違えてしまうのですね。
ビーチクリーンに参加した子どもたちの声
たくさんのゴミを目の当たりにした子どもたちと、なぜゴミがあるのか、どうしたら良いのだろうかと考える時間を作っています。
子どもたちからは、「ゴミにしないことが大切だと思う。」「人間の手からゴミは出ると思う!」という答えが。
人生で初めて海に遊びに来た子は、「こんなのがあった!」「見て見てー!」と終始ワクワク。
少し時間が経ってから、「これおうちにもあるー!なんでここにあるの?」と見せてくれたのは、ペットボトルのキャップでした。
ビーチクリーン活動になぜ参加してくれたのかを聞いてみると、返ってきた言葉は、「自分の未来は自分で守らなきゃいけないし、これからの子どもたちにも残したい。」
まだ小学生である子が、次世代の子どもたちのことまでを想い、行動しているのです。
保育者であるわたしたち、大人であるわたしたちも、目を逸らしてはいけないと思わされますね。
自分ができること、子どもに伝えられること
では、私たちが身近でできること、子どもたちに伝えられることとしては、どのようなものがあるでしょうか。
1.分別してゴミを捨てよう
ゴミは、分別して捨てることで資源へと生まれ変わることができます。
しかし、分別をせずにゴミを捨ててしまうと、資源となるものがゴミとなってしまったり、リサイクルできるものが汚れてしまい、リサイクルできなくなってしまうこともあります。
住んでいる自治体のルールに従い、分別してゴミを捨てることが地球環境を悪化させないことに繋がります。
2.ゴミが落ちていたら拾おう
落ちているゴミを拾い、ゴミ箱に捨てる。この1つの行動が、1つのゴミを海へたどり着かせないことに繋がります。
落ちているものを拾うという習慣がつくと、視野が広がり、困っている人がいたら声をかけるといった、別の視点から行動することもできるのではないでしょうか。
ほんの少しの優しさが、世の中を明るくしていくのかもしれませんね。
3.地域のゴミ拾い活動に参加しよう
海では、たくさんのビーチクリーン団体の方が清掃をしてくれています。少人数での開催、大人数での開催、毎週、月に1回などなど、開催ペースは団体により様々です。
- 海のことを知りたい!
- よくわからないから、とりあえず参加してみたい!
- 同じ想いを持つ人と繋がりたい!
- 海は遠いから街のゴミ拾いをしてみたい!
どんな想いでも大丈夫。どの団体の活動に参加してみようかなと考えるのも楽しそうですね。
もちろん、ふらっとお散歩がてらに個人で行うのも心がリフレッシュされますよ♪
軍手やトングも忘れずに!
4.ものを増やさず、今あるものを大切に使おう
ものが増えることで、ゴミが増えてしまいます。自宅へ帰ると「まだあった〜」なんてことや、「まだ使えたな〜」なんてこともありますよね。
買い物をする前に、本当に必要かどうか、立ち止まり、考えてみましょう。
今あるものを大切に、そして新しく買う場合は長く使っていくことのできるものを選択していけると良いですね。誰かの不要なものは、誰かにとって必要なものかもしれません。
環境問題/おすすめ絵本
子どもと環境問題について考えるときに、おすすめの絵本を3冊ご紹介します。
プラスチックのうみ
小学5年生の男の子が訳した絵本!わかりやすい綺麗な絵とリズミカルな文章で表現されています。
もったいないばあさんシリーズ
日々の生活でのもったいないに気付き、ものを大切にしようという気持ちを楽しく育むことのできる一冊です。
はまべでひろったよ
浜辺で宝探しをしたくなるそんな一冊です。貝殻やシーグラス、海ゴミについても触れられています。
(※2021年12月現在は販売が終了しております)
プラスチックフリー/おすすめグッズ
実際に私が使用している、環境に優しいグッズを紹介します。生活の中に、すぐに取り入れられますよ。
マイボトル
ペットボトルを断然減らすことのできるのが、マイボトルを持ち歩くこと。節約にもなりますし、何をしたら良いのかわからない!という方のスタートにおすすめです。
自分好みのドリンクを入れて持ち歩くことができますね…!
こちらはECOALFというサスティナブルアパレルブランドのマイボトル。
へちまたわし
食器洗いスポンジは繊維が細かく、洗い物をするたびにプラスチックの繊維が流れていってしまいます。こちらのへちまたわしは、名前の通りへちまから出来ているため、問題ご無用!
使い方は、普通のスポンジと何も変わりませんし、しっかりと泡立ちますよ。
最後に
わたしたち人間は、プラスチックや使い捨てができるものに、日々助けられています。決してプラスチックが悪というわけではないですし、ゴミを全く出さないということも難しいですよね。
1人の100歩より、100人の1歩。ほんの少しの勇気と優しさです。
小さなことであり、コツコツかもしれませんが、コツコツでしかないのかもしれません。
日々の保育や暮らしの中でできることが、まだまだたくさんあるのではないかと考える毎日…
子どもたちと実践し、今日は良いことをしたね♪と気持ちよく1日を終えてみてはいかがでしょうか。