保育士ぽっくる先生の”保育の知恵袋”

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コラム 壁面装飾&作り方ポイント

壁面装飾の闇を見よ。ー魚1000匹つくった話ー

更新日:

こんにちは!ぽっくる先生(@2525pokkuru)です。

 

いよいよ4月、新年度スタートですね!

新年度といえば…壁面装飾!!!

 

新しい保育室に飾る壁面装飾や、誕生日表づくりに追われた先生もいるのではないでしょうか。

運動会と発表会、そして新年度はつくりものが多いですよね。

 

みなさんがつくっている中こんなこと言うのもあれですが、私はアンチ・壁面装飾派です。

ぽっくる
つくるのは好きです。
ぽっくる
見るのも好きです。
ぽっくる
ただ、日々の激務の中で、何時間もかけてつくる意味を見出せません。

先生たちの負担を減らすなら、まず装飾づくりを切り捨てるべきだと思っています。

 

〈壁面に対する考えはこちらでも書いています↓〉

壁面装飾、いらない!

私が保育の仕事を始めた頃からずっと思っていたこと… 保育室の飾り、必要ですか?(笑)   正確にいうと、壁面飾りが必要か?というよ ...

続きを見る

 

そんな私が経験した、以前つとめていた園での理不尽なできごとをご紹介します。

あなたがしているその仕事、本当に必要?…日々の業務の見直しのキッカケにしていただけたらうれしいです。

 

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壁面装飾の量がえぐい

大学を卒業してはじめて勤めたのは幼稚園でした。

壁面装飾には割と力をいれているほうで、1~2か月に一度、自分が担当する保育室の装飾を貼りかえる決まりがありました。

 

〈こんなのを窓8枚分つくる…↓〉

サイズも大きいし、量も多いのでとにかく時間がかかる。

当然ですが、これは勤務中にやる仕事ではないので、家でやります。

当然ですが、平日は帰る時間が遅いので、土日にやります。

休憩をはさみつつ、5時間とかかかってました。

 

 

さらに恐ろしいことに、この園は”美”に対する意識が高めだったので、以下のようなものはつくり直しの対象となりました。

  • 窓や壁のサイズ感に合っていない
  • 色のバランスが悪い
  • 構図が悪い
  • 季節に合っていない

このような作品は、何時間かけてつくったものであろうとやり直しでした。

 

 

保育補助の仕事はバスの装飾づくり

今振り返ってみても疑問ですが、保育室のほかに、園児たちを送迎するバスにも装飾をしていたんですよね。

すでにかわいいバスなのに、さらに窓にも飾るんです…


(写真は実際の園ではなく、フリー素材です。)

 

その園バスの窓飾りをつくるのは、保育補助の担当でした。

新卒1年目は、担任を持たずに保育補助として働いていたので、私と同期が担当していました。

 

つくるデザインは毎年決まっており、去年のサンプルを見ながら同じものをつくっていました。

(使いまわせばいいのでは?と言われるかもしれませんが、日に焼けて色が落ちる&園児が触ってボロボロになるので、基本的に使い捨てです。)

 

 

夏はおさかなまつり☆

7月になると、夏バージョンに装飾を貼りかえます。夏のテーマは「海」

いつもと同様、去年のサンプルを見ながら同じ形・同じ色で海の生き物たちをつくっていました。

 

〈実際につくったもの↓〉

完成したら、実際に貼る前に、園のボスの許可が必要です。

ぽっくる
完成しましたが、貼ってよろしいでしょうか?

と、毎年同じものをつくっているにも関わらず、許可をもらいにいきます。

 

「はい、じゃあ貼ってちょうだいね。」

と、言われることを期待していましたが、ボスはこう言い放ちました。

 

「お魚、黄色なの?まぶしいわね。」

 

 

…つくり直し、決定!!!

 

\(^o^)/{去年黄色でOKだったのに…!!!

 

 

500匹の魚の命が失われる

ここでもうひとつ残念なお知らせです。

なんと幼稚園のバス、1台ではなく、全部で4台あります。

 

なので、魚の量は数十匹なんてものではありません。トータル軽く500匹~は必要です。

 

すでに全バス分(500匹)をつくり終えていました。

この500匹、すべて廃棄です。

 

「やり直しがあるなら、全部つくる前に聞きにいけよ!」

と突っ込まれそうですが、ボスはたまにしか園に来ないのです。期限もあるので、空いた時間に作業を進めておくしかなかったのです…。

 

鶴の一声に逆らうことはできません。

このことわざを知らない人は、今ついでに覚えておくといいですよ。

鶴の一声(ツルノヒトコエ)

多くの人の議論や意見をおさえつける、有力者・権威者の一言。

 

周りの先生たちが、「でも、黄色も明るくて素敵ですよ?」なんてフォローしてくれましたが、ダメでした。

 

 

1000匹の魚が完成

そこからまた何時間もかけて、落ち着いた色合いで魚をつくり直し始めました。

2か月後には捨てられる魚たちを。

土日に同期と集まり、ひたすら魚を大量生産し続けました。

使われない魚も含めて、計1000匹(※カニや海藻は含まれません)。

 

ちなみに大きさはかなり小さめ。コメダ珈琲の豆菓子と比べるとこんな感じです。


(コメダ珈琲50周年おめでとうございます。)

 

今、コメダでひとり大量に魚を広げているのが恥ずかしいです。

あれから7年たった今、私の手元にこの魚たちがいるということは、永遠に使われることはなかったってことですね。

 

 

その仕事、本当に必要?

私がこの経験から伝えたいことは、保育業務の見直しです。

もはや”保育業務”ではありませんね…。

 

私はこのとき社会人1年目で、何もかもが初めて。何が正しいのか、自分の頭で判断できませんでした。

先輩から言われた言葉はそのまま受け止め、すべてがこの業界の正しいルールなのだと信じていました。

 

たまに全く別の園から転職してきた先生が来て、

この園おかしいよ。

と言われることがありましたが、当時の自分は何がおかしいのかも判断できませんでした。

 

今、保育士不足だったり、「妊娠の順番ルール」だったり、保育業界の様々な問題が浮き彫りになってきましたよね。

自分だけでなく、知人の園の話を聞いていると、おかしなルールがある園、こだわりが強すぎる園、堂々と労働基準法に違反している園、パワハラ…身近にたくさんあります。

「その仕事、本当に必要?子どものため?」と思う仕事も、たくさんあります。

 

保育士や先生になりたてで、”自分の勤めている園”しか知らないと、周りと比較できず、何がおかしくて何が正しいのか判断が難しくなります。

ぽっくる
自分が「おかしい」と思っても、周りが全員「おかしくない」と言ったら、圧力でつぶされます。

 

何か少しでも疑問を感じたら、「それが本当に正しいことなのか」「子どものための保育なのか」疑って考えることをやめないでください。

”給与改善”だけではなく、”業務改善”もしていきましょう!

 

一人ひとりの意識を変えることが、業界全体の改善につながるはず。

 

新年度ということで、新人さんたちにも向けて書きました。

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